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病院

手術しないがんの治し方

神経集中のため手術は回避

医者

医療技術が大きく進歩した現在でも、がんを治すには外科手術で悪い個所を取り除くのが最も効果的です。しかしながら、いろいろな事情で手術ができない症例も少なくありません。がんが進行して前身に転移しているケースや、悪性リンパ腫など血液がんのケースがこれに該当します。その他にも可能な限り手術を回避した方がいいタイプのがんはあります。咽頭がんの中でも鼻腔の奥に発生する上咽頭がんがその1つです。上咽頭の近くには聴神経や視神経といった重要な神経と器官が集中しているため、手術をするとそれらの神経を傷つけかねません。それだけデリケートな部分なのです。手術ができなければがんを治すことも難しいように思われがちですが、現代医療はそんな上咽頭がん治療を可能にしました。手術の難しい部位にあるがん細胞を小さくする方法として、放射線治療が多くの病院で実施されています。X線などの放射線を使えば、メスで切開しなくても鼻腔の奥の咽頭がんを死滅させられます。抗がん剤を併用することでがん細胞縮小の動きはさらに加速します。咽頭がんは転移しやすいことでも知られていますが、抗がん剤は全身に作用するので微細ながん細胞も見逃しません。

よく効く放射線と抗がん剤

上咽頭がんは手術が難しい代わりに、放射線が効きやすいタイプのがんでもあります。抗がん剤は放射線治療と同時または前後に使われ、放射線の効果を高めてくれます。上咽頭がんに放射線を照射すると口腔内が乾燥するといった副作用も避けられません。この症状を軽減させるには、最新の強度変調放射線治療が有効です。がんに対するこの最新兵器は多方向から弱い放射線を照射します。体内の1点でそれらの放射線が集中するため、体の奥に隠れているがん細胞だけを狙って効率的に攻撃できるのです。周囲の正常細胞が受ける影響も、放射線が弱いため小さく済みます。抗がん剤では副作用の少ない分子標的薬の使用が上咽頭がんの治療で許可されました。これはがん細胞の特徴に着目して選択的に作用する新しい薬です。分子標的薬でがん細胞の増殖を抑え、強度変調放射線治療でがんを退治していくというシナリオも可能となったのです。分子標的薬は多くの病院で使われ始めていますが、強度変調放射線治療はがん治療を専門とする医療機関で導入されています。そうした専門病院は手術の難しい上咽頭がんの治療成績が高いため、セカンドオピニオンの対象としても人気が高いものです。